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もはや最低賃金など意味をなさない米国

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一気に賃上げ

アメリカ合衆国大統領のバイデンは、同国で22130日以降連邦政府機関と契約する企業の新規採用について、連邦最低賃金を従来の1時間10.95ドルから15ドルに上げる大統領令を発しました。

既存の雇用契約については、223月末までに義務付けました。

最低賃金の引き上げは、元々バイデンが大統領選挙で公約に掲げていたのですが、野党である共和党の反対にあい、見送られていました。

今回連邦政府機関と契約する企業に義務付けることにより、一般企業の賃上げと所得格差の是正を目指します。

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実際は州によってバラバラ

一般企業の最低賃金は、連邦最低賃金(7.25ドル)の他、州毎にも最低賃金が定められており、最も高いのがニューヨーク州や州ではないがワシントンD.C.15ドル、続いてワシントン州の13.69ドル、マサチューセッツ州の13.50ドルとなっています。

ワシントンD.C.29州が連邦最低賃金を上回り、ジョージア州のように連邦最低賃金を下回る州もあります。

もっとも、州の最低賃金と連邦最低賃金の高い方を受け取れるので、7.25ドルが最低ラインとなります。

バイデンはそれを2025年までに全州で一律15ドルにしようとしているのです。

ちなみに2009年から連邦最低賃金が7.25ドルに据え置かれていますが、アメリカでこの賃金では正直最低レベルの生活さえ厳しいでしょう。

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これがアメリカの底力

限定的とはいうものの、一気に3割以上となる賃上げは私たち日本人からすると衝撃的なことです。ある意味気が狂ってるとも思えます。

しかし、アメリカの大統領が冗談でこんなことをするわけはありません。

そして不可能ならこんなことをぶち上げることもないのです。

アメリカにはそれをできる素地があるからぶち上げるのです。

そしてやらなければならない理由もあります。

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素地とは

コロナ後の経済回復への自信

米国のワクチン接種率は世界トップレベルで、流石という他ありません。

そして一般企業がワクチン未接種者を平気で解雇する国です。

ついこの間まで、ニュースではアメリカの惨状が伝えられていたのに、今やワクチン接種後の経済活動が驚くほど早く進んでいるのを確認できます。

インフレ

元々、アメリカはインフレ率の目標を2%としており、事実緩やかにインフレしている国です。つまり物価が上がっているのです。

リーマンショックやコロナショックがあって一時的には経済が停滞しても、長い目で見ると右肩上がりでインフレしています。

そうであれば、賃金も上がらなくては国民の生活は苦しくなる一方です。だから、賃金も上がります。

物価上昇と賃金上昇はセットなのです。

人口増加

アメリカは継続的に人口が増加する国です。

2021年現在で3.3億人の人口は2060年には4億人になると予想されています。

経済発展の基礎は人口ですので、人口が増えて経済が発展する。そして同時にインフレになるという循環がアメリカでは起きているのです。

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必要性

前述の通り、インフレしているとは言っても、コロナパンデミック以降は5%以上という高インフレ状態となっています。

インフレ抑制のため金利を上げているほどのレベルです。

インフレしても賃金も上がるアメリカといえど、流石にこの急上昇は問題です。

そういったことからも賃金の引き上げは必須の雰囲気が出ています。

現実的には、この程度の賃上げでは人が集まらず、人手不足も深刻になっています。

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最低賃金上昇による弊害

しかし、賃金が上がって物価が上がるのは自然なこと、と簡単に片付けられないこともあります。

賃金上昇は企業にとっては当然コスト増になります。だから企業はそれを避けるために、人間に頼らないロボットなどで自動化を図ります。これはもう何十年も前から行われており、周りを見渡してもいろいろな分野で浸透しています。

そうすると労働者が減らされてしまったり、生産性を上げられない企業が倒産したりし、失業者が増えることになります。また、失業しないまでも労働時間を減らされ、実質的な手取りが以前より減ることになります。

そうなると、賃金がゼロになったり、減少してしまう人が増え、所得格差是正どころか逆に広がってしまう危険性があります。

また、アメリカ議会予算局は、この賃上げで140万人の雇用が失われる可能性があるとしました。

しかし実際は、毎年適切に最低賃金を上げると失業者は減ることが確認されています。

そして何よりも今は完全に人手不足で、失業率も最低レベルの完全雇用状態です。

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日本の最低賃金

ちなみに日本の実質的な最低賃金は、メキシコ並みで最低賃金制度を導入しているOECD加盟国29カ国中25位という情けない状況です。

米アマゾンは2018年に最低賃金を15ドルに引き上げましたが、雇用確保のため物流部門ではさらに3ドル上げる方向です。

オーストラリアでは、飲食店の皿洗いのバイトを5,000円くらいで求人しているとのことです。それくらいしないと人を確保できないのです。

日本では、最低賃金が1,000円を超えるのは、東京、神奈川くらいで、800円にもいってない県もいくつかあり、絶望的です。

海外からすれば、最近の円安でさらに日本のあらゆるモノやサービスが割安に感じられることでしょう。

平均年収も

ついでに日本人の平均年収も韓国に抜かれており(2020年で22)、ますます日本はなんでも安い国になっています。

にもかかわらず政治もこのままって、みーんな茹でガエルになってしまってるのです。

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