急増急減
コロナ禍で大幅に店舗が増えた唐揚げ店が早くも次々と閉店していっています。
新しくお店ができたんだ、と思ったらもうなくなってた、なんてことがよくありますが、唐揚げ店も同様です。
食品産業新聞によると、唐揚げ店は2012年の450店から2022年には約4,400店になったとのことです。10年で10倍という驚異的な伸びなので、ある意味淘汰は当然かもしれません。
居酒屋を展開していたワタミは、業態を居酒屋から焼肉店と唐揚げ店に大幅に転換しましたが、その唐揚げ店である「から揚げの天才」のフランチャイズ契約を結んでいたアークコアも、運営していた11店舗から撤退しました。
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確かに人気は高い
唐揚げは、以前から弁当の定番ですし、ランチでも居酒屋でもどのシーンでも重宝される万能選手です。
子供から年配まで幅広く人気があり、流行り廃りもありません。
しかも、鶏肉自体が安く仕入れられる上、料理が簡単で特にスキルも必要ないし、場所を要しないため省スペースで始められます。
さらに持ち帰りに相性抜群なので、コロナでも需要が落ちることはありません。むしろ勝ち組と言っていいでしょう。
だから大量に出店されるのもわかります。
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流石に毎日は要らない
しかし当たり前ですが、唐揚げは文字通り油で揚げてあり、毎日は食べられません。そうでなくても弁当などで既に消極的に選んでいます。
しかも油がカラダに良くないとなると、若い人を除いては大量に消費できないでしょう。
つまり店の数が増えても消費量はそんなに増えないのです。
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差別化は難しい
前述の通り出店が容易であるがゆえ、競争は激しく他店との差別化は難しいはずです。
さらにここ最近、油や小麦粉などの食材や包装資材の値上がりがお店を直撃しているのは間違いありません。
その値上がり分を簡単に売値に転嫁すると消費者は敏感に反応します。だから最後は我慢比べになるのです。
残る店は残る
どの業態でもそうですが、全ての店がなくなるわけではないので、結局は体力があるところが残ることになります。
以前、コロナの影響で世の中は焼肉店と唐揚げ店だらけになると書きましたが、早くもその唐揚げ店が厳しい状況です。
次は何が来るのでしょうか。
(参考)