ランドバンキング
業者が投資家を集め、元々何もない原野のような土地に投資し、自ら新たに開発したり、店舗や住宅を建て街を作ることを前提にその土地の価値を上げて他の業者に譲渡し、値上がり益を得ることをランドバンキングといいます。
※ランドバンキングについてはこちら
ランドバンキングで継続的な収入を
筆者が投資した米国フロリダ州の物件で、そのランドバンキングの償還(土地を売って投資資金が返ってくること)を受けるためのオファー(土地買収の申し入れ)がありました。
このオファーは、投資家の60%以上の賛成があれば、このプロジェクトを行なっている会社(ウォルトン)と買収を申し出た業者との間で取引が成立し、最終的に各々の投資家に償還されます。
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苦節8年
ランドバンキングは、毎月家賃が入ってくる不動産投資と違い、買値と売値の差を利益として得るキャピタルゲインが目的なので、普段は何もすることがなく、またいつ償還されるかわからない投資になります。
過去のウォルトンの実績が、5年で2倍くらいのリターンと言われていますが、あくまで平均であり、実際には10年以上投資期間がかかる場合もあります。
そして筆者の場合も2014年に投資して2022年にオファーが来たので、8年かかったことになります。
しかもこれが8年で完結するわけではありません。
これからこのオファーに対する賛成、反対を集計し、60%以上の賛成がなければ白紙に戻り、もし取引成立しても実際の入金は2023年以降になることが確実なので、結局は約10年を要することになります。
更に今回のリターンは、投資額の1.75倍という残念な内容になり、目標の半分にもなりません。
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年利6%をよしとするか
例えば、理想の通り、投資額が5年で2倍になれば、年利約15%(複利)になり、他の投資と比べてもかなりハイリターンになります。
そして更に利益分を再投資してまた5年後にリターンを得れば、雪だるま式に資産が膨らんでいきます。これが当初の目論見で、筆者がまさに夢見ていたことです。
しかし、実際は10年の月日がかかり、リターンが1.75倍だと年利約6%にしかなりません。
投資期間中、実際本当に何もしないので6%でも御の字と考えるか、これじゃ投資として魅力がないと考えるかは人それぞれです。
悪くもないが良くもない
筆者としては目論見通りいかなかったので、不満ですが、投資とはそういうもので、予定通りいくものなど普通はないです。
だから、そこそこのリターンがあるだけでよしとせざるを得ないでしょう。所詮何の努力もしてないのですから。
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円安が味方
今回はアメリカの土地を買っているので、決済は米ドルで行われます。
だから、上記の土地そのものの値上がりが1.75倍だとしても、為替によってそれがどちらの方向にも振れます。
つまり、買った時より円安なら差益が発生し、逆なら差損が発生します。
ちなみに、今回の物件は1ドル100円で購入し、現時点では140円台後半にあるので、即入金してくれれば、1.75×1.4となり差益も享受することができます(実際は上記の通りまだ償還されることが決まってもいないので、皮算用ですが)。
これはある意味運ですが、為替による損得よりも外貨を持っていること自体に意味があるのです。おまけで為替差益も得られればなお良しです。
特に2022年の強烈な円安下では、外貨特に米ドルを持っている人にとってはかなりのプラスになったのですが、日本円しか持ってないと、日本に住んでいても間接的に負担が増しています。
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今後も発展していく国、地域、土地に投資
ランドバンキングは、何もないところに投資するのですが、当然今後発展が見込める場所でないと意味がありません。
だから世界広しといえど、法律面などを含め、安全な投資先として候補に上がるのはアメリカ、カナダなどかなり限定された国になります。
特に新興国の土地には要注意で、昔から詐欺の温床です。
いずれにせよ、何もしたくないけどそこそこ儲けたい人には、やはりランドバンキングは魅力的です。