炎上
ある一部上場会社が、男性従業員に対し育児休暇明け2日目に転勤を命じて、命じられた従業員が結果その会社を辞め、その妻がそれをSNSにあげたところ、この会社がネット上で叩かれるという事態に発展しています。
この会社は、法的には問題ないし、この従業員の育休前には異動は決まっていた、というような声明を出していますが、世間は許してくれないようです。
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昔は普通だった
昔はそもそも男性の育休自体はなかったのですが、例えば家を建てたとか、結婚したなどプライベートで重要なイベントがあると、その瞬間に転勤を命じられるといったことが日常茶飯事でした。
それこそサラリーマンならその辞令に従うのが当然でした。それで会社を「ヤーメタ」と言える人はほとんどいなかったはずです。
今でも人事に説明は不要とさえ言われています。
ただ、時代も変わり、転勤が嫌な人は地域限定採用で採用されたり、会社もパワハラとの絡みもあって、だんだん家庭の事情などを考慮するようになってはきています。
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それぞれの立場
会社側
会社は本来、組織のこと、個人の将来の育成等考慮して人事を決めるべきですが、実際はかなり適当に決めています。
従業員を単にピースが同じパズルのように、あっちに持っていったり、こっちが空けば別から持ってきたりという風に、特に本人の適性など考えてない場合が多いのです。
だから、やむなく単身で赴任している人も山ほどいるのです。単身赴任させれば、会社側にも無駄にコストがかかるにもかかわらず。
従業員側
基本的に従業員は会社と労働契約を結んでいるため、上記のような地域限定採用などでない限り、転勤命令には従わなくてはならないのです。
従いたくなければ会社を辞めるか、給料が安くても地域限定採用などで働くかです。
しかし実際のところ、そう簡単に会社を辞めることはできません。特に次の仕事が決まってない場合や、家族を養わなくてはならない場合はなおさらです。
しかもそこが一部上場会社だったりしたら相当の勇気が必要です。ある意味選ばれた人しか働けない会社ですし、一般的には恵まれていると言っていい会社ですから。
まさに今回のケースはこのパターンでした。本人は辞めるのに悩んだはずです。しかし、家族を優先しスパッと辞めました。
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価値観の多様化
今回の場合、辞めた方がいいとか悪いとかではなく、今の時代価値観は多様化しているので、その本人が出した答えがベストなのです。
本人がそれが幸せだと思えることが一番です。会社のために身を粉にして働いて地位と名誉を手に入れるもよし。残業しまくって給料を増やすもよし。いろいろな価値観があっていいのです。
逆に言えば、会社側も本人がどうしたいのかそのあたりを考慮して対応しないと、結局は優秀な人材が流出することになりかねません。
そして何より恐いのは、今回のように、会社がネットで叩かれることです。例えその行為が法的に問題無くても、世間を敵に回すと株価にまで影響する時代なのです。
よく考えて声明を出す
今回の問題が起こってからのこの会社の対応は、プロから言わせるとやはりマズかったようです。
「会社の行為は正当で、今後も同じことをするよ」という内容の声明だったからです。
そしてこの声明が現従業員に与えるインパクトは大きすぎます。これによって今後の身の振り方を考える人は少なからずいることでしょう。
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最も大事なこと
誰がいいとか悪いではなく、これからの時代大事なことは、とにかく自分で稼ぐ力をつけることです。つまり、会社や組織に依存せずに生きていく力をつけるのです。
もちろん会社に属して、その属性を利用してお金を借りることは投資において重要なスキームなので、全く否定するものではありませんが、それは完全に会社を利用するスタンスでいいと思います。
ただ、今の時代、本当に何が起きるかわかりません。超一流企業でも普通に潰れる時代です。突然、転勤や解雇を言い渡されるのです。
だから、外的要因から受ける影響を最小限にする必要があります。突然転勤を命じられたら、「じゃあ辞めまーす」と言えるくらいの余裕が欲しいのです。
そして、日本であろうが、海外であろうが、いつでもどこでも稼げるようにしたいところです。それが究極です。