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予想されたことではあるが
数年前に一世を風靡した「高級食パン」。
筆者も何度かいただいて食べたことがあります。
価格が通常の食パンの5倍ほどするという、全く別世界の食パンです。
今その高級食パンのお店がどんどん潰れているようです。中には開店から半年もたずに閉店する店もあるのです。
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何が高級か
自ら「高級」と謳うパン屋ってどうかと思いますが、一体何が高級なのでしょうか?
水?小麦粉?塩?バター?。イマイチよくわかりません。価格が高いから高級と言ってるのかと、突っ込みたくなるパンもあります。
いずれにせよ、個人的には、食べて圧倒的な高級感を味わえたことはありません。
庶民が「高級」という文言からちょっとした「贅沢」を味わえることが受けたのかもしれません。
どちらかという、これらは甘さを抑えた菓子パンに属すると思います(それでも十分甘いですが)。
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パン作りはそんなに甘くない
食パンに特化が裏目?
高級食パンの店は、ほとんどが食パンに特化しています。
1品種なので効率は非常にいいのですが、逆に言えばバラエティがないので、客としては飽きてしまうでしょう。
コロナなどの不況にも強いと言われたパン業界ですが、高級食パン以外のパン屋も最近は閉店に追い込まれている店が多い中、「高級」で差別化を図っても厳しいのは変わりません。
大量出店、大量閉店のこの世界では、パン作りそのものにこだわらなければ生きていけない状況になっているのです。
原材料の高騰が直撃
パンは小麦粉の塊ですが、この小麦粉などの原材料や包装資材の価格が激しく上がっています。
さらに、人件費や光熱費などありとあらゆる経費が値上がりしており、パン業界を直撃しています。
これらはパン業界だけの現象ではありませんが、利益を調整できるバッファーが少ないコスト構造なのは間違いないでしょう。
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当然の結末
原因
高すぎる
考えてみれば当たり前ですが、このパンを自分で買って自宅で毎日食べる人が何人いることでしょうか。
ほとんどの人は自分で食べるのはもったいないので贈答用として買っていると思います。
そうであれば、贈答にも流行りがあるので、いずれ需要は落ち着き次第に減っていきます。
自宅で普通に消費するには高すぎるのです。
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甘すぎる
高級食パンは、普通の食パンに比べてかなり甘いです。
前述の通りほとんど菓子パンです。おそらく大量の砂糖とマーガリンが入っています。
今どき「マーガリン」というのもどうなんでしょうか。そもそも普通にマーガリンを使う日本が問題なのですが。
それはさておき、高級食パンの食べ方を当日はそのまま、翌日になるとトーストして食べるのを推奨していますが、パンは劣化が激しいので、そうしないと味が極端に悪くなるからです。
パンは当日食べないのなら、冷凍が常識です。
価格と価値が釣り合ってない
本来、価値に見合うと思うから、その金額を投じてモノなりサービスなりを購入するのですが、高級食パンの場合、両者は釣り合っていません。
贈答用か「とりあえず需要」に支えられた、だから特定のユーザー以外には広がらなかったのです。
これからの日本では、ますますコスパが求められるのは間違いありません。
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先行逃げ切りも悪くない
しかし、どんなものでも流行り廃りがあるので、その一つといえばそれまでですが、タピオカ同様、「先行逃げ切り」の店はいい思いをできたはずです。
最初からブームを作って「先行逃げ切り」を狙うのは悪くないです。もちろんそれだけのアイデアと実行力が必要ですが。