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マイルは乗って貯めるだけじゃない
航空会社が提供するマイレージプログラムで貯めるマイルは、当たり前ですが、その航空会社や同じアライアンスの飛行機に乗ると貯まるものです。
しかし、現実には飛行機への搭乗だけでなく、クレジットカードを使ったり、アンケートに答えたりして貯めたポイントなどをマイルに移行することができるので、本当に様々な方法でマイルを貯めることができます。
例えば最近では、家を買ってもマイルが貯まったりしますし、銀行でローンを組んだり外貨を預け入れているだけで貯まることもあります。
貯める側はなるべく同じ航空会社のマイルを貯めたいし、提供する側はその人達に自社のモノやサービスを売るための大きな販促ツールになっており、利害が一致しているのです。
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多数のマイラーが出現
とにかくマイルを貯めることに全力を注ぐ人を「マイラー」と呼ぶようになって久しいですが、例えば芸能人が一日中飛行機で東から西へ、西から東へと移動する番組が時々放映されていますが、まさにあれがマイラーです。
搭乗実績がステイタスにも影響する
マイラーの間では、マイルを稼ぐために乗りまくることを「修行」と呼んでいますが、それは単にマイルを貯めるためだけにやっているわけではありません。
各航空会社のマイレージプログラムでは、前年の搭乗実績によって次の年のステイタスが決まるようになっています。
それは、前年のマイルをポイント化したものや搭乗回数が一定の基準を超えると、ステイタスが与えられ、ステイタスによって翌年までボーナマイルが獲得できたり、ラウンジを使うことができたりと、いろいろなサービスを受けることができるのです。
だからそのステイタスのためにみんなが血眼になって乗るのです。
一般のメンバーより上位のステイタスには大体3つのカテゴリーがあり、最上級のステイタスだとまさに至れり尽くせりです。
もちろん乗らずに貯める陸マイラーも山のようにいますが、実際に搭乗しなければこのステイタスは獲得できません。
※JALのステイタスについてはこちら
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マイルの使い道
飛行機の特典航空券
当然ですが、マイルを使って無料で飛行機に乗るのが基本形です。
また、エコノミークラスの航空券を買った上でビジネスクラスなどにアップグレードするためにも使われます。
ビジネスクラスの航空券を購入しようとすると強烈に高くなるので、マイルで取ったり、アップグレードするとコストパフォーマンスが高くなる場合が多いのです。
モノやサービスに交換
しかし今は、航空券だけでなくモノやサービスにも交換できるので、特に飛行機に乗らないという人やコロナで海外へ行けないという状況でも無駄にはなりません。
また、獲得マイルが少なく航空券に替えられなかったり、有効期限が迫ったマイルを処分するにはモノなどに替えるのが一般的です。
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これからのマイルの価値
コロナが変えたマイルの価値
コロナはこの世の様々なものの価値や考え方を変えました。それはマイルについても同様です。
前述の通り、マイルをモノやサービスに替えることができるといっても、やはり航空券に替えるのが基本で、コロナで飛行機に乗れないならそもそもマイルを貯める必要がないのではないかと思ってしまいます。
そういった意味でも相対的にマイルの価値自体が下がったと言っていいと思います。
マイルの単価
ところで、コロナ前にマイルをお金に換算すると、いくらくらいになったのでしょうか。
これは交換する特典やモノによって異なりますが、筆者はだいたい1マイル2〜3円と考えています。航空会社もそれくらいで計算しているようです。
だから例えばクレジットカードを使用して貯める時も、もし手数料がかかったとしてもトータルでこの基準以上にマイルが獲得できるなら、カードを使うようにしています。
ちなみに最もコスパが高いのは、やはり欧米の長距離線でビジネスクラスやファーストクラスの航空券に替えることだと思います。
場合によっては、1マイル10円以上に換算できます。
マイラーにとってマイルはもはやお金と同じ感覚なのです。
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マイルが無効になる恐怖
マイルは航空会社にとって債務であり、ユーザーにとっては債権です。
いつかマイルを使って世界中を旅しようと楽しみに貯めていても、もし航空会社が潰れればゼロになってしまいます。
以前JALが破産した時に幸運にもゼロにならなかったのは、ある意味奇跡かもしれません。債務者が破産すると、一般の債権者はほぼ弁済が受けられないからです。
事実、株は無価値になりました。
マイルがゼロになっても当然文句は言えません。
コロナで実際多くの航空会社が破綻しており、どんな一流の航空会社でも引き続き予断を許さない状況です。
今後はそのリスクを減らそうとすると、全てをマイルに交換するのは考えものです。もし全てマイルに換えたとしても、それを早く使うことが大事です。
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マイルの奴隷
マイルに対する考え方が変わったといっても、それはある一部の人だけかもしれません。
外出自粛が叫ばれた時期でも、ステイタス獲得のために普通に飛行機に乗りまくっていた人たちはいました。そして、マイルを稼いだことをSNSにアップしている人もいました。
これは、ステイタスの有効期間が基本的に一年間なので、翌年以降もそのステイタスを維持するためには永遠に乗り続けなければならないからなのです。
こうなると完全にマイルの奴隷です。
その行為は、飛行機に乗ること自体が好きでしょうがないという人はさておき、そうでない人にとってはかなりの時間とお金と労力を浪費することになります。
しかし、その時間と労力を使って得られるものなど大したことないのです。マイルだってそうです。
そういう人たちには、その浪費した時間と労力を別のことに使いカネを稼いで、そのカネで上級サービスを受けるという発想が全くありません。
それに気づかないと一生マイルの奴隷のままなのです。
もっとも、それも一つの生き方ですが。