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ケフィア破産に見る日本人の金融リテラシー

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ケフィア事業振興会

加工食品のオーナー制度を展開し、巨額の支払い滞納を指摘された「ケフィア事業振興会」と関連会社三社が東京地裁に破産を申し立て、手続き開始決定を受けました。

債権者は3万人以上で大半がオーナーつまり出資者とのことです。

該社は農産物や健康食品、また雑貨などの通信販売で1000億以上の売り上げがあり、会員数も200万人を超えていたようです。

売り上げが5年で20倍以上と驚異的だったのですが、一方で新しい事業のため年利10%で出資を募り数十億円を集めていたようです。

それは、「オーナー制度」や「サポーター募集」という名の下、合法的に資金を集めていたため、公的機関も行政処分などを行うことができなかったことも被害を拡大させた要因でしょう。

高利配当を謳って自転車操業に陥り、最終的に破綻するという典型的なパターンです。

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被害に遭った人は?

今回被害に遭ったのは、この出資者の人達です。そしてまたいつものように、高齢者を中心に1000万円もの大金を投じてしまった人も多くいるようです。

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具体的にはどんな属性の人達か

1.お金に余裕がある高齢者

現役を引退し、悠々自適な生活を送っており、余剰資金もあるため、興味本位で投資した人。

2.全財産をつぎ込んだ人

将来年金だけでは不安なので、退職金などほとんどの財産を投資に充てた人。

3.財産を構築していきたいが、そんなに余裕はない人

いろいろな商品に投資する程余裕はないので、他の投資商品と比較した結果、一番有利と判断してコレにだけ投資した人。

4.資金に余裕があり分散して投資している人

いろいろな投資を行なっている中の一つがたまたまコレだった人。

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それぞれの今後

1、4の人

上記のうち1と4の人は、破綻してもリスクの範囲内だと思って納得して投資している人だと思います。投資とはそういうものだと。

つまり想定の範囲内ですので、今後この失敗が何かに影響することはありません。

問題は2と3の人です。

2の人

この手の話で被害者になる最も悲惨な人達です。まとまったお金が消失した以上、今後僅かな年金で生活していくしかありません。

ダメージは甚大です。

3の人

普通に生活できるのであれば、またコツコツと貯めて他の商品に投資するか、投資は怖いのでもうしばらくやらないか、です。

ゼロからの出発です。

いずれにしてもこの2、3の人の物理的、精神的ダメージは大きく、損失を取り返そうとさらにハイリスク商品に手を出さないことが必要です。
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原因

知識

何回もこういった事件が起き、その度に言われるのが、日本人の金融リテラシーに関することです。 

これは随分前から言われてることですが、未だに日本ではまともに金融について教えたり、学んだりすることがほとんどありません。

学校などの教育機関は言うに及ばず、民間のスクール等もあるにはありますが、需要が少ないためビジネスとして成り立たないのかもしれません。

日本で「貯蓄から投資へ」と言われるようになったのは、確かに前進ですが、今まで投資の「との字」も聞いたことない人が、いきなり何かに投資しようとしても無理でしょう。

国も、「ちゃんと勉強してから」と言えばいいのですが、そんなこと言わないので、大概の人が銀行や証券会社の餌食になっています。また、今回のようなハイリスク・ハイリターン商品に手を出してしまうのです。

何がともあれ、若い頃からの教育が必要でしょう。そして、稼ぎたかったらカネと労力を惜しまないことですね。

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国際性の無さ

日本人はやはり日本が大好きで、日本の商品=安全、海外の商品=危険と思っている人がたくさんいます。

数年前の超円高の時に海外に目を向けた人もたくさんいましたが、それでも日本人全体の中では知れています。

海外に行けば年利10%の商品なんて捨てるほどあります。しかもリスクの少ない保険などなので、そういうことを知っている人は、あえて今回のようなものには手を出しません。

手を出しても上記の4の人で、ポートフォリオの一つであり、想定の範囲内なのです。

いつも思うのですが、単に「金融リテラシーがない」という一言で片付けるには、あまりに学習能力がなさすぎます。

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