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「不動産を持つ」とは
「不動産を持つ」というのは、それが居住用であれ、投資用であれ、それなりの資金が必要であることから、誰もができることではなく、それ故ほとんどの人の憧れです。
居住用であれば、「持ち家」という響きは今でもお金持ちになったような気がして、みんなの夢であり、日本にはいつかは持ち家、という文化があり、賃貸だと引け目を感じたりします。
一方、投資用であればさらにステイタスが上がり、家賃収入等があると羨望の眼差しで見られたらします。
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不動産を持つことの意味
不動産は資産だとよく言います。はたして本当にそうでしょうか?
資産とは、それが収益を上げてくれなければいけません。しかし、居住用の不動産は収益を上げてくれません。むしろコストがかかるのでそれは負債です。
投資用の不動産であれば、収益を上げてくれますので、資産と言えるでしょう。しかし、ローンを組んで買っているのなら、それを忘れてはいけません。
また、毎月の収支が赤では資産とは言えません。
不動産には、取得税から始まって、都市計画税、固定資産税などがかかってきますので、持っているだけでもコストはかかるのです。
不動産は放棄できない
不動産は流動性がない、つまり売りたい時にすぐ売って現金にすることが難しいと言われます。叩き売りすれば話は別ですが、誰もそんなことはしたくありません。
しかし、それが価値のある不動産であればまだしも、価値がなく持っていても逆に税金がかかるだけという場合、さらにはその不動産が何か他人に危害を与えたり、そこで何か事件があったりした場合、それを手放したいのですが、不動産は放棄できないのです。
放棄できるのは相続する時だけです。
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異常気象による大雨
最近はますます台風は大型化し、台風の時はもちろん、台風でないときの雨の降り方も半端ではなくなってきています。
「50年に一度」とかいう表現をよく使いますが、もはやこれからは毎年「50年に一度」の雨が降ると考えていいと思います。温室効果ガスがこれから増えることはあっても、減ることはないのです。
その大雨によって日本中の山が崩壊しているのです。そしてその山が個人のもので、崩れた山によって人に危害を与えた場合、その持ち主は当然にその損害を賠償する責を負います。
しかしここで今大きな問題が発生しています。
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賠償できない人が続出
土地
例えば、ある人が持ってる山が崩れ、それによって他人に危害を加えたとします。
被害者はその人に損害賠償請求します。
しかし、 当人は高齢者で毎日の生活で精一杯です。
こういった場合、賠償する現金がないから払えません。そこで、止むを得ず不動産等を差し押さえ、処分して現金に変えて賠償させるしかありません。
それでも賠償しきれない場合、この人をどうするのか、という話です。
そもそもこの人から家等を奪ってしまうと生活もできません。
このような事例が実は今後日本のあちこちで起きそうなのです。
建物
山や土地だけでなく、家屋もそうです。
今日本全体では20%以上の空家があると言われています。
この空家も放置すればすぐ傷みます。しかし、持主もメンテナンスするつもりもなく、というかお金をかけてメンテナンスする必要もそのお金もないため放置されるのです。
これらの放置された家屋が崩れたり、一部が飛ばされたりすれば山と同じようなことになります。
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自治体も面倒見切れない
所有者からすればそんな危険な土地や家屋はとっとと手放してしまいたいので、自治体に譲渡をお願いするのですが、自治体もそんな余裕はないので当然買い取ってくれません。
日本の地方自治体、特に田舎はそうでなくても人口減少、それによる税収減で大変なことになっています。
ですので、そこに買い取ってもらうことは無理で、かといって国もそんな余裕はないのです。というかタダでも要らないのです。
だから結局自分で持ち続けざるを得ないのです。
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都心であれば大丈夫?
例えば都心に不動産を持つというのも、以前であればステイタスでしたが、もうこれからはそんなことを言ってる場合ではなくなったのかも知れません。
いつ地震や猛烈な台風が来るかもしれないのですから。
保険に入っているから大丈夫。はたしてそうでしょうか?
いくら保険に入っていても、浸水したり損壊した建物を実際に再調達するのはいろいろと大変です。
以上のように、日本で「不動産」というものの見方を今一度考え直す時期に来ているかもしれません。
[…] 不動産を安易に持ってはいけない […]